【イラスト描けなくても大丈夫】3Dモデルで作るLINEスタンプ

2014年5月16日に審査リクエストをして以来、リジェクト・修正・再審査を経てついに9月18日にLINE STOREにて自作LINEスタンプ

テヅラモヅラ

が承認・リリースされました。

 

プロアマ問わずたくさんの人が自作スタンプにチャレンジしていますが、自作するには「絵を描く」という能力が必要です。しかも一つの作品につき40パターンのスタンプを作成する必要があります。絵描きの素人が思いつきで描いても、40個はどう考えても無理です。

 

そこで、3DCG制作ソフト「Blender」を使ってスタンプ作るべくチャレンジを始めたのでした。(※Blenderも趣味程度ですが、イラスト描くよりはるかにマシなレベルなので)

 

 3DでLINEスタンプを作ることのねらいは、

  • 絵を描かなくてもいい
  • 一度モデリングすれば、たくさんのポーズ、角度を変えることができる
  • 影もついて「それっぽく」なる
  • 「Freestyle」という機能で2D風に輪郭をもった画像にレンダリングできる

ことです。

では、LINEスタンプを3Dモデルで作る工程を簡単に説明したいと思います。

 

1.Blenderでキャラクターを作ろう

まずはキャラクターを考えてモデリングします。このキャラクター自体の説明は後ほど。

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リギングしてポーズを変更できるようにしておきます。リギングなしでは40パターンはムーリー。

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2.pngに描き出そう

LINEスタンプは背景が透過している必要があるため、Blender側で背景を透明でレンダリングするように設定します。

また、「Freestyle」を利用して輪郭をつけることで、3Dっぽさを消すことができます。

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3.Inkspaceで余白や文字を調整しよう

スタンプの制作ガイドラインに「余白を10px程度」とあるので、Inkspaceのガイドの線を表示させて、さきほど描きだした画像を縮小したり回転させたりします。また、どうしてもポーズだけではそれが何を表現しているのか伝わらない場合も多いのでここで文字情報をあわせて完成させます。

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40個のレイヤー作ってポーズや文字を変て最終的にW 370 x H 320のPNG画像を出力しました。

 

ということで、Blenderでポーズを変えていって描きだし、Inkspaceで余白の調整の作業を繰り返していけばLINEスタンプの作成です。

 

【宣伝】テヅラモヅラとは

テヅラモヅラとは、海底にすむ「テヅルモヅル」が意思と表情を持って進化したという設定のキャラクターです。

テヅルモヅル(手蔓藻蔓、手蔓縺)とはクモヒトデ綱(蛇尾綱)カワクモヒトデ目(革蛇尾目)のテヅルモヅル亜目またはその中のテヅルモヅル科の棘皮動物の総称である。1,000メートルくらいまでの海底に棲む。ほかのクモヒトデと同じように腕は5本あるがその腕が数十回も枝分かれし、触手となる。生息地では海中にこの触手を広げ、デトリタスなどを集めて食べている。取り上げられると、この触手は互いに絡み合ってごちゃごちゃの塊となる。底引き網に入網すると触手がちぎれて取り除くのに手間がかかり、漁師には嫌われる存在である。

テヅルモヅル - Wikipedia

腕が5本という特徴が手を連想させることからこんな風貌になっています。

 

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<備考>スタンプ公開までの道のり

2014.05.16 審査のリクエスト

2014.05.29 審査中

2014.06.23 審査中アップデート

2014.07.02 リジェクト

2014.07.07 修正して審査リクエスト

2014.07.08 審査中

2014.07.14 審査中アップデート

2014.07.24 審査中アップデート

2014.07.25 審査中アップデート

2014.07.30 審査中アップデート

2014.08.08 審査中アップデート

2014.09.18 承認

 

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